ここからは、より金融業界の理解を深めるために、それぞれの業種のビジネスモデルについてみていきましょう
銀行
銀行は、顧客から集めた預金を個人や法人に貸し出し、その利子をもらうことで利益を得ています。エリアや規模などにより、「メガバンク」「地方銀行」「信託銀行」「信用金庫」の4種類に分けられます。
【メガバンク】 総資産がおよそ1兆ドル以上の巨大な銀行グループのこと
例)三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行など
【地方銀行】 各都道府県に本店を置き、地元エリアを中心に取引を行う銀行のこと
例)横浜銀行、千葉銀行、群馬銀行など
【信託銀行】 銀行業務のほかに、資産を運用・管理する信託業務や不動産仲介や証券代行などの併営業務も行う銀行のこと
例)SMBC信託銀行、三井住友信託銀行、三菱UFJ信託銀行など
【信用金庫】 地域の方々が会員となって互いに地域の繁栄を図る相互扶助を目的とした組織のこと。利益よりも会員や地域社会の利益が優先されるのが特徴
例)京都中央信用金庫、城南信用金庫など
保険会社
保険とは、加入者が保険料を負担しあうことで、ケガや病気など万が一のことが起こったときに保険金を受け取れる制度です。保険会社は、加入者から集めた保険料とその保険料収入を運営し利益を得ることでビジネスを行っています。
保険会社は、大きく分けて「生命保険会社」と「損害保険会社」の2種類があります。
【生命保険会社】加入者の死亡やケガなどに対し、決まった額を保障する
【損害保険会社】事故や災害によって起こった損害を補償する
アセットマネジメント
アセットマネジメントとは、資産の管理・運用を代行するサービスのことです。ビジネスモデルは「投資信託」と「投資顧問」の2種類があります。
【投資信託】 投資家からお金を預かって投資を行い、得た利益を還元する。手数料や運営費用が会社の利益となる
【投資顧問】 投資家の相談に乗ったり、投資のアドバイスをしたりする。年会費や成功報酬が、会社の利益となる
クレジットカード会社
クレジットカード会社は、カードを発行することで、現金がなくても支払いができるサービスを提供しています。
主な収入源は、クレジットカードを利用する人と加盟店からの手数料です。また年会費やキャッシング・リボルビング払いの利息なども収益になります。
信販会社
信販とは「販売信用」の略。信販会社とは、信用をもとに代金を建て替え、あとから請求することをビジネスモデルにしている会社を指します。
クレジットカード会社と混同されがちですが、信販会社はクレジットカード以外にもローンや保証業務なども行っており、融資の範囲が広いのが特徴です。日本の大手には「ジャックス」「オリコ」「セディナ」などがあります。