早速ですが、リース業界について解説します。
そもそもリース(lease)とは「貸し借り」を意味する言葉です。
顧客が必要とするもの(借りたいもの)を代理購入して、貸し出すサービスのことをいいます。
リースと聞いて特殊な言葉やサービスを意味すると思う学生さんもいらっしゃるかもしれませんが、身近で多くの方が使っているサービスと同義です。
サブスクリプションです。
近年音楽や動画の配信サービスに代表するサブスクリプションサービスは、学生のみなさんも利用したことはあると思います。
リースはサブスクリプションと同義で、月額定額の利用料を支払い利用するサービスのことです。
貸与するのは、オフィスで使うパソコンやコピー機をはじめ、不動産、航空機、船舶、車など、さまざまです。
環境エネルギーや、公的機関などの分野へも介入しています。
現在、国内企業でのリース利用率は、およそ9割にものぼると言われています。
業界規模は8兆円近くに及びます。
需要の大きいビジネスモデルであることがおわかりいただけます。
ちなみに、「モノを借りる」という意味では、レンタル業もあります。リース業とレンタル業は形態に明確な違いがあります。
レンタルとの違い
まず、貸出期間の違いがあげられます。
リースの貸出期間が半年から10年程度であるのに対し、一般的にレンタルの貸出期間は1日から1ヵ月程度です。
例えば、出張先などで一時的に車を使いたい場合は、「レンタカー」が便利ですが、会社で長期の間、社用車として使い続けたいという場合は、「カーリース」のほうが、レンタカーよりも費用を抑えられるといったことがあげられます。
また、貸出期間中にトラブルが起こった場合、レンタルは貸し出した側が責任をもって対処・修繕することが多いのですが、リースの場合は借りた側が対処する契約が主流です。
リース会社の役割
具体的にリース会社が必要とされる場合について、詳しく掘り下げてみましょう。
例えば、こんなケースがあげられます。
ある企業が社用車の数を増やしたいと思っています。
しかし、一度に何台もの車を購入するのは、大きな支出であり財務を圧迫するため、簡単には購入の判断ができません。そんなときにリース会社が役立ちます。
リース会社の仕組み
では実際、リースのサービスはどのような流れで行われるのか、リース会社の仕組みについて解説します。
①まず、社用車を増やしたい企業は、購入したい車を選びます。↓
②選定が終わったら、リース会社とリース契約を締結します。
③締結完了後、リース会社がメーカーから車を購入します。
④リース会社は、購入した車を顧客企業に賃し出します。
顧客企業は、一括して代金を払うのではなく、月々の利用料(リース料)として分割して支払うことができます。顧客企業は大きな支出を回避し、利用したい車を利用できるようになります。
このように、企業が使いたいモノやサービスを代わりに購入し、賃貸することで、企業の負担を軽減します。
リース会社は、購入した「モノ」を貸し出す際の手数料をもとにビジネスを行っています。