研究職に就くためには、職場によって必要とされる学位や資格があります。将来、研究職を目指す方であれば、高校卒業前後~大学在籍中に就職先を想定して準備しておくことが大切です。
博士号・修士号
研究職には特定の分野に特化した高い専門性が求められるため、博士号・修士号の学位を取得しておくことで大きなアピールポイントになります。
研究職の中には博士課程・修士課程修了者でないと応募できない求人も多いため、学位を取得しておくと非常に有利です。
理系を専攻している学生の中では、約4割程度の学生が修士課程を修了するため、一つの分野を研究することが好きな方であれば、修士号の取得はさほど難易度が高いものではないでしょう。
そして、修士課程を修了した学生の約2割が博士課程へ進学するとされており、さらなる時間をかけて博士号を取得します。研究職に就くことを考えているのであれば、就職前に専門性を磨いておくことで、やがて将来の大きな力となるでしょう。
医師・薬剤師
医師資格を取得しておけば、研究職に役立つだけでなく、自身のキャリアアップにもなります。もしも研究職から転職することになった場合も、医療業界で活躍できる可能性が広がります。
薬剤師資格を取得している場合は、新薬開発などの化学系の研究に従事しやすくなります。そのほか、動物に関する研究に携わりたいと考えている場合は獣医師などの資格取得を検討しておくことがおすすめです。
上記のいずれの資格においても、取得しておけば研究職以外のキャリアを目指すことも可能になるため、将来の選択肢を広げておきたいと考えている方は資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
FE試験・AP試験
FE試験とは、基本情報技術者試験のことであり、情報処理の促進に関する法律に基づき行われる国家資格試験です。FE資格を取得すると、システムエンジニアやプログラマーとしての基礎スキルがあることを証明できます。
一見すると研究職との関連性が低い資格だと思われがちですが、IT関連の研究開発を行う企業や研究所に就職したいと考えている方にとっては有用な資格といえます。また、IT関連の研究を志す方には、FE試験のさらに上位となるAP試験へのチャレンジもおすすめです。
AP試験もFE試験と同じく国家資格試験の1つで、FE試験合格者がさらなるキャリアアップを目指すための上位の資格試験として位置づけられています。業界・分野によっては意味を成さないこともありますが、資格を保有していることでアピールの幅が広がります。
研究職の1日の仕事の流れ
ここで、研究職の1日の仕事の流れを見てみましょう。以下でご紹介するのは、研究者の業務スケジュール例です。
07:30〜:出社
07:45〜:メールチェックなどの雑務
08:00〜:全体ミーティング
08:30〜:チーム・グループミーティング
09:00〜:午前の部-研究・実験・開発作業スタート
12:00〜:休憩
13:00〜午後の部-研究・実験・開発作業スタート
都度、間休憩
18:00〜研究・実験・開発作業終了
19:00〜報告書作成
20:00〜退社
20:30〜21:30:帰宅
上記の業務スケジュールはあくまで一例であり、始業時間などは勤務先の企業や研究室によってバラバラです。また、研究の進捗度合いや時期によっては勤務時間が大きく変動することもあるようです。